グローバル社会に対応するために言語の習得が必須な時代、何から始めるのが正しいか悩むと思います。私はUCLAでTESOL(英語が第2外国語の人に教える資格)を取得したのですが、転勤族のためキャリアとしてはあまり使えなかったんです。そのため、まずは自分の子供にフォニックスを教えつつ、アメリカの大学にいるときに履修した音楽のクラスで使用された、ワールドミュージックを聴かせていました。これはその教授の自論ではありますが、12歳までの子供にワールドミュージックを聴かせることで、各言語のヘルツ(音域)を聴きとれる耳を作ることができるから、将来マルチリンガルになる、というものでした。たまたま地方に住んでいたため、移動はすべて車だったのもあり、車内でずっと聴かせながら、フォニックスも教えていました。
結果、長男4か国語(日英独仏)、次男3か国語(日英独)を話せるようになりましたが、大きな理由は主人の仕事でアメリカとヨーロッパにいたせいだと思います。でも二人とも非常に耳が良く、特に長男はドイツ語の訛りまで聴きとっています。これはワールドミュージックを聴かせていたおかげだと信じ、Moodleというヨーロッパの大学で多く使われているeラーニングプラットフォームを構築しました。
これは主に英語ができない親御さん、先生がフォニックスを教えるレッスンプランを提供していますが、フォニックスになじみのない方にも役立ちます。
このコースを完結すると子供さん/生徒さんがマルチリンガルになれる重要な要素、「聴きとれる耳」を作りながらフォニックスも学べるので、意味がわからなくても英語を音読することができるようになります。
子供をバイリンガル/マルチリンガルにするためには親/先生のサポートは必須です。なぜかと言いますと、言語習得は長期戦であること、また1度何かしらの理由で苦手意識を持ってしまうと会得が難しくなってしまうからです。そのため、大人と一緒に楽しみながら英語をすることをお勧めしますが、英語が苦手なご両親もいるはず。そういう方たちのためにこのコースがあります。
ワールドミュージック(民族音楽)が言語習得に一役買っていると2020年くらいから、アメリカでも論文が出始めましたが、まだまだ未知の世界ではあります。
12歳で聴ける音の範囲が固まると言われていますが、その前にたくさん聴かせて、いろんな音域を聴ける耳を作ってあげましょう。それと同時にフォニックスという発音方法をこのコースで学び、子供たちに教えることで、アルファベット、スペルから発音する方法を学び、そこに英語を聴きとれる耳を作ってあげられれば、そのあとは本人の努力次第でマルチリンガルになるかもしれません。我が家はたまたま海外駐在の機会があったせいもありますが、長男4か国語(日・英・独・仏)次男は3か国語(日・英・独)ができ、日本語、英語、ドイツ語の発音は完璧ですが、ドイツ語(長男のフランス語も)に関しては本人が今後も努力しなければ、維持は難しいでしょう。でもこれはコンピューターのOSを例にとると、ドイツ語のOSはもう言語脳内にあるので、アップデートさえしてあげればまた話せるようになります。
皆様のお子さん/生徒さんにもまずは英語のOSを言語脳内に作るお手伝いをしてあげましょう。実際子供とフォニックスを始めると疑問や問題にぶち当たると思いますが、フォーラムでお気軽に質問してください。私の体験からお答えいたします。
- 教師: Iwao Masayo